肝硬変と食道静脈瘤
・大酒飲みが突然大量の鮮血を吐く
・まず助からない
これが私の食道静脈瘤破裂のイメージです。
今回「食道静脈瘤破裂で救急搬送」という話を聞いて
肝硬変による食道静脈瘤について調べてみました。
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肝臓には毎分1.5ℓの血液が流れ込みます。
その血管は直径1センチもあるそうです。
ところがアルコールを長期間過剰に摂取することによって肝硬変になると
肝臓が繊維化して硬くなり血液がうまく通れなくなります。
毎分1.5ℓもの血液は行き場を失い
別のルートとして食道や胃の静脈に逆流します。
食道の粘膜を流れる細い静脈に
毎分1ℓ以上の血液が高い圧力で流れ込むので
静脈はコブのようにふくらんでデコボコの状態になります。
これが食道静脈瘤。
そしてこのコブが破裂すると
口から大量の鮮血を吐く・・・と私は思っていたのですが
実際には黒い血を吐いたと聞きました。
鮮血になるのは胃より上部の出血の場合。
血液は酸化すると黒くなるので
一旦胃に流れ込むと胃液で酸化した黒い血を吐いたり黒い便になったりします。
また大量出血するのは肝臓の機能低下により
止血に必要な血液凝固因子が不足するから。
初回破裂の致死率は30%です。
1年以内の再出血率は90%
ただし、これは飲酒を続けた場合であって
断酒すれば再出血率は60%に下がります。
また、破裂後30日以内の死亡率も
飲酒者は40%ですが
断酒者は20%です。
そもそも食道静脈瘤破裂を起こした時点で
肝硬変はかなり進行しています。
アルコール性肝硬変の5年生存率は
飲酒を続けると30%
断酒すれば70%
どう考えてもこれはもう断酒一択ではありませんか!
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次回のおしゃべりサロンは
6月24日(火)10時~12時
於 稲毛保健福祉センター
参加費 100円
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